レックスの苦悩
らんだむダンジョンというフリーゲームのエロパロスレに投稿したSSです。
勇者を目指す少年レックスと第一勇者候補のレイチェルのお話です。
「――レックスくん、そろそろ休憩にしませんか? あまり根を詰めても……」
「ま、まだまだぁっ!」
レイチェルの攻撃によって何度目かのダウンを喫したレックスは再び立ち上がり、果敢にも目の前の勇者候補に対して斬りかかった。
「でも、疲労が蓄積していてはせっかくの太刀筋も――お?」
予想よりも早く目の前に迫っていたレックスの刃をとっさにいなすレイチェル。驚くことに、この期に及んでレックスの動きは鈍ってなどいなかった。
それどころか、一太刀ごとにその攻撃は鋭さを増している。
「こ、これは、予想以上の成長ですね……私もうかうかしていると――あれ?」
もちろん手加減しているとはいえ、徐々にレックスの剣はレイチェルの動きを捉え始めていた。
一撃を交わすごとにレイチェルは一歩ずつ後ろに下がり、背後の岩壁に追い詰められていく。
「――これで、どうだぁっ!」
レックスはレイチェルの防御のわずかな隙を突き、渾身の力を振り絞って必殺の一撃をレイチェルに放つ。
だが、惜しくもその剣がレイチェルの服をかすめた瞬間に彼女の姿は掻き消え、剣は空しく宙を切った。
「しまっ――そっちか!」
レイチェルの逃げた先へと振り返り追撃しようとしたレックスだったが、それよりも一瞬早く相手のレイピアが少年の眼前に突きつけられていた。
「ふぅ……勝負アリ、ですね」
ほっと息をつきながらレイチェルが宣言すると、観念したようにレックスは剣を下ろす。
「うう……今度こそ捉えたと思ったんですけど、やっぱり全然レイチェルさんには敵いませんね」
「いえ、今回は本当にやられたかと思って冷や冷やしました。この調子でいけばきっと近いうちに――」
ピリッ――
一瞬、布が裂けるような柔らかい音がかすかに響く。
「ん? 今の音はなんでしょうか……」
「多分、レイチェルさんの方から――ぁっ!?」
次の瞬間……レックスが目を逸らそうなどと判断する間もなく。
レイチェルの服の胸元に大きく切れ目が入り、一気に拡がっていく。
一瞬にして、レックスの眼前には――隠すものを失ったレイチェルの双丘が完全に露になっていた。
普段、服の下に隠れて分からなかった形のいいバストも、その二つの頂点でつんと立った綺麗なピンク色の突起も。
全てが、まるで目の前の少年に見せ付けるかのように外気に晒されていた。
勇者を目指す少年レックスと第一勇者候補のレイチェルのお話です。
「――レックスくん、そろそろ休憩にしませんか? あまり根を詰めても……」
「ま、まだまだぁっ!」
レイチェルの攻撃によって何度目かのダウンを喫したレックスは再び立ち上がり、果敢にも目の前の勇者候補に対して斬りかかった。
「でも、疲労が蓄積していてはせっかくの太刀筋も――お?」
予想よりも早く目の前に迫っていたレックスの刃をとっさにいなすレイチェル。驚くことに、この期に及んでレックスの動きは鈍ってなどいなかった。
それどころか、一太刀ごとにその攻撃は鋭さを増している。
「こ、これは、予想以上の成長ですね……私もうかうかしていると――あれ?」
もちろん手加減しているとはいえ、徐々にレックスの剣はレイチェルの動きを捉え始めていた。
一撃を交わすごとにレイチェルは一歩ずつ後ろに下がり、背後の岩壁に追い詰められていく。
「――これで、どうだぁっ!」
レックスはレイチェルの防御のわずかな隙を突き、渾身の力を振り絞って必殺の一撃をレイチェルに放つ。
だが、惜しくもその剣がレイチェルの服をかすめた瞬間に彼女の姿は掻き消え、剣は空しく宙を切った。
「しまっ――そっちか!」
レイチェルの逃げた先へと振り返り追撃しようとしたレックスだったが、それよりも一瞬早く相手のレイピアが少年の眼前に突きつけられていた。
「ふぅ……勝負アリ、ですね」
ほっと息をつきながらレイチェルが宣言すると、観念したようにレックスは剣を下ろす。
「うう……今度こそ捉えたと思ったんですけど、やっぱり全然レイチェルさんには敵いませんね」
「いえ、今回は本当にやられたかと思って冷や冷やしました。この調子でいけばきっと近いうちに――」
ピリッ――
一瞬、布が裂けるような柔らかい音がかすかに響く。
「ん? 今の音はなんでしょうか……」
「多分、レイチェルさんの方から――ぁっ!?」
次の瞬間……レックスが目を逸らそうなどと判断する間もなく。
レイチェルの服の胸元に大きく切れ目が入り、一気に拡がっていく。
一瞬にして、レックスの眼前には――隠すものを失ったレイチェルの双丘が完全に露になっていた。
普段、服の下に隠れて分からなかった形のいいバストも、その二つの頂点でつんと立った綺麗なピンク色の突起も。
全てが、まるで目の前の少年に見せ付けるかのように外気に晒されていた。
やがて。
「――きゃぁっ!?」
自分の身に何が起こったのかをようやく把握したレイチェルが、慌てて胸を両手で押さえる。
一瞬遅れて、呆けたようにその場に佇んでいたレックスもようやく正気に戻る。
「あ――ご、ごめんなさいっ!」
耳まで真っ赤になって、慌てて後ろを向く少年。だが時既に遅く、先ほど眼前に繰り広げられた光景は、思春期真っ盛りであるレックスの脳裏に否応無く鮮明に焼きついてしまっていた。
「み……見ましたか?」
「っ――!」
その沈黙は、答えとして充分であった。なんともいえない気まずい空気が二人の間に広がる。
「え、ええと……」
この重苦しい雰囲気を何とか払拭しようと、先に口を開いたのはレイチェルだった。
「その、あまり気にしないでくださいね。今のは、あの……私に攻撃を掠めるほどにまで成長した、レックス君への『ご褒美』ということで……あはは」
冗談っぽく笑い、相手を安心させようとするレイチェルだったが……
そういった発言に対して人一倍敏感なレックスにとっては逆効果だった。
「……ごめんなさいっ! もう二度とこんなことしませんから!」
目を閉じたままレイチェルに向き直って一礼すると、逃げるようにダンジョン村のほうに去っていった。
「うわああああん!」
「う、しまった――かえって気に病ませてしまいました……」
叫びながら小さくなっていく背中を呼び止めることもできずに見送りながら、レイチェルは困ったような表情を浮かべていた。
『いきますよ、レイチェルさん!』
金属同士のぶつかり合う鋭い音があたりに数回響き渡った。
『はぁ!』
キンッ、という音と共にレイチェルの細剣が宙を舞い、地面に突き刺さる。
慌てて剣を拾おうと手を伸ばしたレイチェルの眼前にレックスの剣が突きたてられる。
『勝負アリ、ですか?』
『うぅ……参りました。私の完敗ですね――さすがレックスくんです』
諦めたように手を引っ込めて立ち上がるレイチェル。
そして次の瞬間――何の前触れも無く彼女の服の胸の部分に切れ目が広がり、その下の肌が少年の前に晒される。
いや、胸だけではない、袖やスカートなど至るところに亀裂が一瞬で入り、その下の下着まで余すことなく細切れになり――
レックスの目の前には生まれたままの姿のレイチェルが佇んでいた。
『え――ご、ごめんなさいっ――』
慌てて眼前の光景から目を逸らそうとするレックスだったが、何故か体が動かない。それどころか、彼の目は自分の意思に反してレイチェルの一糸まとわぬ裸体を真っ直ぐに見据えていた。
その美しい胸どころか、腰のくびれ、すらりと伸びる白い脚、そして、髪の毛と同じ緑色の毛が淡く茂る秘所まで、全てが少年の目の前で露になっていた。
だが、当のレイチェルは不思議なことに見られることを嫌がる素振りを全く見せずに微笑みかけてくる。
『何故慌てているんですか? レックスくんが自分でやったのでしょう?』
『違います、僕はそんなつもりじゃなくて……!』
『無理しなくても、私……知ってますよ? レックスくんが私のことを、そういう目で見ていたこと……』
ふふ、と柔らかい微笑みを湛えて、レイチェルがレックスの目の前まで歩みを進める。
『だから――えっちなレックスくんのために、ご褒美です』
『レ、レイチェルさん!?』
ゆっくりとその細い指先がレックスのズボンのファスナーを下ろすと、既に張り詰めていた彼の分身をズボンの中から取り出す。
『ふふ、もう元気になっていたのですね』
『ぁ……ダメです……そんなところ……』
真っ赤になって息を荒げるレックスを意に介することなく、しなやかな指でしばらくの間怒張したそこを愛しそうに弄ぶと、ゆっくり跪き、柔らかそうな唇で咥えようと顔を近づけていく。
『ふふ、いただきます――』
その息遣いが下半身をくすぐり、やがて唇が先端に触れ――
「レイチェルさんっ……!」
がば、とレックスはベッドの中で身を起こした。
「あ、あれ……?」
きょろきょろとあたりを見渡す。眼前に広がるのは見慣れた光景。普段使っている宿屋の一室だ。
枕もとの時計に目をやると、夜中の3時だった。
「うぅ……僕はレイチェルさんに対してなんていう夢を……」
罪悪感に打ちひしがれながら、レックスは先ほどの夢の内容を思い出して顔を赤らめた。
昼間のことがあったとはいえ、こんな夢を見てしまうなんて修行が足りない。水浴びでもして心を鎮めよう。
そう思ってベッドの中で身を起こすと――ズボンの中に、何か湿ったような違和感。
「……ぁ」
――その後、村外れの川で夜中にこっそりパンツを洗っているところをよりによってカナヅチ妖精に目撃されてしまった哀れな少年は、当分この事件に関して妖精のセクハラを受けることとなった。
そして、うすうす自分が事の発端であることに気付いていたレイチェルは、繊細な年頃のレックスにどのように接すればいいのか本気で頭を悩ませるのだった――。
(終わり)
「――きゃぁっ!?」
自分の身に何が起こったのかをようやく把握したレイチェルが、慌てて胸を両手で押さえる。
一瞬遅れて、呆けたようにその場に佇んでいたレックスもようやく正気に戻る。
「あ――ご、ごめんなさいっ!」
耳まで真っ赤になって、慌てて後ろを向く少年。だが時既に遅く、先ほど眼前に繰り広げられた光景は、思春期真っ盛りであるレックスの脳裏に否応無く鮮明に焼きついてしまっていた。
「み……見ましたか?」
「っ――!」
その沈黙は、答えとして充分であった。なんともいえない気まずい空気が二人の間に広がる。
「え、ええと……」
この重苦しい雰囲気を何とか払拭しようと、先に口を開いたのはレイチェルだった。
「その、あまり気にしないでくださいね。今のは、あの……私に攻撃を掠めるほどにまで成長した、レックス君への『ご褒美』ということで……あはは」
冗談っぽく笑い、相手を安心させようとするレイチェルだったが……
そういった発言に対して人一倍敏感なレックスにとっては逆効果だった。
「……ごめんなさいっ! もう二度とこんなことしませんから!」
目を閉じたままレイチェルに向き直って一礼すると、逃げるようにダンジョン村のほうに去っていった。
「うわああああん!」
「う、しまった――かえって気に病ませてしまいました……」
叫びながら小さくなっていく背中を呼び止めることもできずに見送りながら、レイチェルは困ったような表情を浮かべていた。
『いきますよ、レイチェルさん!』
金属同士のぶつかり合う鋭い音があたりに数回響き渡った。
『はぁ!』
キンッ、という音と共にレイチェルの細剣が宙を舞い、地面に突き刺さる。
慌てて剣を拾おうと手を伸ばしたレイチェルの眼前にレックスの剣が突きたてられる。
『勝負アリ、ですか?』
『うぅ……参りました。私の完敗ですね――さすがレックスくんです』
諦めたように手を引っ込めて立ち上がるレイチェル。
そして次の瞬間――何の前触れも無く彼女の服の胸の部分に切れ目が広がり、その下の肌が少年の前に晒される。
いや、胸だけではない、袖やスカートなど至るところに亀裂が一瞬で入り、その下の下着まで余すことなく細切れになり――
レックスの目の前には生まれたままの姿のレイチェルが佇んでいた。
『え――ご、ごめんなさいっ――』
慌てて眼前の光景から目を逸らそうとするレックスだったが、何故か体が動かない。それどころか、彼の目は自分の意思に反してレイチェルの一糸まとわぬ裸体を真っ直ぐに見据えていた。
その美しい胸どころか、腰のくびれ、すらりと伸びる白い脚、そして、髪の毛と同じ緑色の毛が淡く茂る秘所まで、全てが少年の目の前で露になっていた。
だが、当のレイチェルは不思議なことに見られることを嫌がる素振りを全く見せずに微笑みかけてくる。
『何故慌てているんですか? レックスくんが自分でやったのでしょう?』
『違います、僕はそんなつもりじゃなくて……!』
『無理しなくても、私……知ってますよ? レックスくんが私のことを、そういう目で見ていたこと……』
ふふ、と柔らかい微笑みを湛えて、レイチェルがレックスの目の前まで歩みを進める。
『だから――えっちなレックスくんのために、ご褒美です』
『レ、レイチェルさん!?』
ゆっくりとその細い指先がレックスのズボンのファスナーを下ろすと、既に張り詰めていた彼の分身をズボンの中から取り出す。
『ふふ、もう元気になっていたのですね』
『ぁ……ダメです……そんなところ……』
真っ赤になって息を荒げるレックスを意に介することなく、しなやかな指でしばらくの間怒張したそこを愛しそうに弄ぶと、ゆっくり跪き、柔らかそうな唇で咥えようと顔を近づけていく。
『ふふ、いただきます――』
その息遣いが下半身をくすぐり、やがて唇が先端に触れ――
「レイチェルさんっ……!」
がば、とレックスはベッドの中で身を起こした。
「あ、あれ……?」
きょろきょろとあたりを見渡す。眼前に広がるのは見慣れた光景。普段使っている宿屋の一室だ。
枕もとの時計に目をやると、夜中の3時だった。
「うぅ……僕はレイチェルさんに対してなんていう夢を……」
罪悪感に打ちひしがれながら、レックスは先ほどの夢の内容を思い出して顔を赤らめた。
昼間のことがあったとはいえ、こんな夢を見てしまうなんて修行が足りない。水浴びでもして心を鎮めよう。
そう思ってベッドの中で身を起こすと――ズボンの中に、何か湿ったような違和感。
「……ぁ」
――その後、村外れの川で夜中にこっそりパンツを洗っているところをよりによってカナヅチ妖精に目撃されてしまった哀れな少年は、当分この事件に関して妖精のセクハラを受けることとなった。
そして、うすうす自分が事の発端であることに気付いていたレイチェルは、繊細な年頃のレックスにどのように接すればいいのか本気で頭を悩ませるのだった――。
(終わり)