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催眠遊戯 後編

かなり久々のSSの投稿になりますが、ひとまず終わらせられそうなところから、「催眠遊戯」完結です。
マジックショーも一応終わりまで展開は考えているので、近いうちには続きが書きたい……!
とりあえず、年内には何かしらのものを書いて投稿するつもりですので、気長にお待ちください。




「ふふ。ねえ、えっちな和くんはどんな暗示を掛けてほしい? 定番だけど、体中のどこを触られてもおちんちんがすっごく気持ちよくなっちゃう暗示とかどうかな? それとも、女の子がみーんな裸に見えちゃう暗示の方がいい?」

まるで無邪気な子供のように瞳を輝かせる里美先輩。

どうしよう。
このままだと、先輩に命令されるまま、どんなひどい目に遭わされてしまうか分からない。
そして認めるのは悔しいが……今までの仕打ちから僕は、先輩の催眠に絶対に抵抗できないことを嫌と言うほど自覚させられてしまっていた。
ともかく、なんとか僕がエッチな子なんかじゃないってことを先輩に納得してもらって、この催眠術を解いてもらうしかない。

「誤解だよっ! 大体僕が、その……こんな風にされちゃったのだって、先輩が無理やり暗示で命令したからじゃないか!」
「えー、私はえっちな妄想をしろって命令しただけだよ? それでそんな風におちんちんを大きくしちゃったのは和くんがえっちな証拠なんじゃないの?」
「っ……! 仕方ないでしょ、僕の意思とは関係ない生理的な現象なんだから!」
「へー、まだ認めないんだ? 素直に認めた方が楽なのに……それじゃ、和くんが本当に自分の意思でえっちなことするような子じゃないか、試してみようか?」

そう言って、先輩は獲物をいたぶるような嗜虐的な表情でにっこりと微笑んだ。

「和くん、私の目をじっと見て……これから私が口にすることは、和くんにとって現実になるよ……」

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催眠遊戯 中編

「と、とにかく……催眠術ごっこなんてくだらないことはもう終わりだからね!」
「ふふーん? 残念だけど和くんは私が許可しない限り、絶対帰れないよー」

反応したら、先輩の思う壺だ。僕は先輩の言葉を無視して歩き出すと、今度こそ教室の扉に手をかける。

「くすくす……疑うなら試してみる? 私としても、そっちの方が面白いし」
「っ……! さようなら!」

自分を奮い立たせるように別れの挨拶を口にし、手に軽く力を入れると扉はあっさりと開いた。
そして、数歩足を踏み出す。ひょっとしたら見えない壁にでも阻まれるんじゃないかと心配したが、何の問題もなく廊下に出られた。
やっぱり催眠なんて嘘だったんだ。僕はほっとして背後の扉を閉めると、玄関に向かっていった。特に先輩が追いかけてくる気配もない。
それにしても先輩、なんだか怖かったな……これからはちょっと気をつけないと。
玄関までたどり着くのはあっという間だった。僕は扉の前で手をかけた。ここを通れば外に出られる。
扉を開き、足を「中に踏み入れる」。

……え?
目の前に広がった光景に思考が停止する。
扉を開けた先の空間は学校の校庭じゃなかった。

……部活動を終えた女の子達が下着姿で着替えている、女子更衣室だった。

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催眠遊戯 前編

お久しぶりです。
なんとなく生活も少し忙しくて、SSが進みません。
今回は、女性術師が後輩に催眠術をかけて玩ぶお話です。例によって某匿名掲示板に投下。

タイトル:催眠遊戯




なんだろう……あたまの中がぼんやりして、なんだか夢の中にいるみたいなふわふわした気分。
さっきから、どこか遠くのほうでだれかの声が聞こえてくるけど、なんだか霞がかかったように思考がはっきりしない。

「……それじゃ、次に私が手を叩いたら和くんはすっきりした気分で目を覚ますんだよ。だけど、和くんは催眠状態だったときに起きたこ

とを何一つとして思い出せないの。思い出せなくても、私が与えた暗示はしっかりと和くんの心の奥に刻まれているからね……」
「うん――」

――パン。
掌を叩く音がして、僕は目を開けた。

「――あ、あれ?」

今、僕は何をしてたんだっけ。
辺りを見回してみると、どうやら放課後の教室みたいだ。

「ふふ……おはよう、和くん」
「里美先輩……? 僕、一体なんでこんなところに……」

慌てて記憶をたどる。そうだ――確か、里美先輩が最近催眠セラピーを勉強してて、実際に効果があるのかどうか、二人きりで練習させて

欲しいって言われたんだっけ……。
それで、確か椅子に座って先輩の声を聞いているうちに眠くなってきたところまでは覚えてるんだけど……。
そんな僕の疑問に応えるように、にっこりと里美先輩が微笑む。

「和くんは、私の催眠術にかかったんだよ」
「ふぇ? 僕が?」

そんなはずがない。確かに先輩は椅子に座った僕に向かって何か話しかけてきてたけど、特に何か命令されたような記憶は無い。
いくらなんでも冗談に決まっている。

「ふーん……信じてないんだ?」

くす、と先輩が唇の端をゆがめる。気のせいか、普段の優しい先輩と違って何か怪しい雰囲気がある。

「だって……そんな、覚えも無いのにいきなり催眠術にかけたなんて言われたって、信じられないよ」

先輩の様子になんだか嫌な予感がした。
このままここにいるとまずいかもしれないと直感し、僕は立ち上がる。

「えと、もう時間も遅いし、今日のところはこれで……」
「あら、そんなに慌てなくてもいいじゃない」

ドアの方に向かって歩き出そうとすると、先輩が指を鳴らす音が聞こえた。
一瞬、頭の中で何かが捻じ曲がるような感覚が迸り、思わず足がふらついた。
慌ててバランスを立て直す。きっと、急に立ち上がったせいで立ちくらみを起こしたんだろう。

「う……ごめんなさい、これから用事があるから……またねっ!」

僕は先輩の誘いを遮り教室から出ようと再び駆け出すと、


……里美先輩の胸の谷間に顔面から突っ込んでいた。

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プロフィール

ティーカ

Author:ティーカ
MC(マインドコントロール)全般や、超能力・奇術・魔法なんかの非現実的なシチュエーションが大好きです。

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